賃貸アパート・マンションの大規模修繕①~費用はどのくらいかかるの?~

物件を賃貸する上で建物の劣化を防ぐためにも定期的な大規模修繕が必要となります。

アパートやマンションの大規模修繕工事にはどのくらいの費用が掛かるのでしょうか。

アパートやマンションの規模によっても異なりますが、国土交通省が発表している「令和3年度マンション大規模修繕工事に関する実態調査」からマンションの大規模修繕工事は、建築から12年~15年周期で行われることが多く、1戸あたりの工事金額は初回の大規模修繕で100万円~125万円となっています。仮に20室あるマンション2,000万円~2,500万円もの費用がかかる計算になります。

出典:国土交通省令和3年度マンション大規模修繕工事 に関する実態調査

分譲マンションの場合、区分所有者は長期的な修繕計画として、修繕積立金を積み立てていますが

賃貸住宅の場合、賃貸経営による収益とみなされて修繕のための積立金は課税対象となるため、賃貸物件のオーナーにとって、高額な費用が必要となる大規模修繕は悩みの種となっていました。

そこで、全国賃貸住宅修繕共済協同組合による賃貸住宅修繕共済制度が誕生しました。

賃貸住宅修繕共済制度は、全国賃貸住宅修繕共済協同組合を通じて共済掛金として修繕費用を積み立てるため、必要経費として計上でき計画的に大規模修繕工事に備えられるというわけです。

賃貸住宅修繕共済で支払い対象になる工事は、経年劣化による屋根の塗装・補修・防水・葺き替え工事、外壁の塗装・タイル張り補修工事、軒裏の塗装・補修工事などのほか、火災や落雷、破裂、爆発などによる工事も支払い対象になるようです。

賃貸住宅修繕共済にはどのようなメリットがあるのでしょうか。

次回はこの制度を利用したときのメリットについてお伝えいたします。

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